浮気の証拠をめぐって相手から脅迫されたときの対応は?

浮気の証拠をめぐって相手から脅迫されたときの対応は?

浮気の証拠をめぐって相手から脅迫されたときは、相手と直接やり合わず、安全確保を最優先にして、脅迫の記録を残し、警察や弁護士へ相談してください。今すぐ危害を加えられるおそれがある、待ち伏せされている、家や職場に来ているといった場合は、証拠整理より先に110番通報します。

最初にすることは安全の確保

相手が近くにいる、暴力をほのめかしている、住所や職場を把握している場合は、1人で対応しないでください。人のいる場所へ移動し、家族や信頼できる人に状況を知らせます。

  • 緊急の危険があるときは110番通報する
  • 相手と会う約束をしない、呼び出しに応じない
  • 自宅や職場に来た場合は、玄関を開けず、必要に応じて110番通報する
  • 通勤経路や帰宅時間を一時的に変える
  • 相手に知らせず、身近な人や勤務先の担当者へ警戒を依頼する

緊急性はないものの不安がある場合は、警察相談専用電話の「#9110」などで、脅迫の内容と現在の危険性を相談できます。地域によって相談窓口が異なる場合があるため、案内された窓口を利用してください。

脅迫のメッセージや通話の記録を保存する

脅迫された場合は、相手とのやり取りを削除せず、内容・日時・相手の情報が分かる形で保存します。後から内容が消されたり、相手が発言を否定したりする可能性があるためです。

  • メッセージ、メール、SNSの画面をスクリーンショットで保存する
  • 相手のアカウント名、電話番号、プロフィール画面、URLを記録する
  • 通話があった日時、通話時間、相手の発言をメモする
  • 留守番電話やボイスメッセージを保存する
  • 自宅や職場への訪問、待ち伏せ、郵便物などがあれば日時と状況を記録する
  • 脅迫を見た人や、相手の行動を確認した人がいれば、名前と連絡先を控える

保存したデータは、スマートフォンだけでなく、バックアップや別の安全な場所にも保管します。相手にスマートフォンを見られるおそれがある場合は、パスコードを変更し、共有アカウントや位置情報の設定も確認してください。

相手には短く返し、言い争わない

返事が必要な場合も、脅し返したり、浮気の事実を認める・否定する議論を長く続けたりしないことが大切です。相手を刺激するおそれがあるため、必要最低限の内容にとどめます。

たとえば、次のように「今後は直接連絡せず、必要な連絡は代理人を通す」と伝える方法があります。ただし、返答自体が危険を高めそうな場合は、無理に返信せず、警察や弁護士に相談してください。

今後、脅迫や自宅・職場への訪問はやめてください。必要な連絡は、今後指定する窓口を通してください。

この文面を送れば必ず相手が止まるとは限りません。相手が攻撃的な場合や、すでに待ち伏せなどがある場合は、本人同士での解決を試みないでください。

「証拠を公開する」「金を払え」などの要求も記録する

相手が「浮気の証拠を公開する」「家族や職場にばらす」などと言い、金銭や交際、面会、謝罪などを要求している場合は、要求の内容と脅し方をそのまま保存します。内容によっては、刑事上の問題や損害賠償請求などが関係する可能性がありますが、具体的な犯罪の成立は、発言、要求、相手との関係などによって判断されます。

要求に応じて送金したり、追加の写真や個人情報を渡したりする前に、警察または弁護士へ相談してください。送金後でも相談できるため、証拠を消さずに残します。

相手への対抗措置として、証拠や相手の個人情報をSNSで公開することは避けてください。名誉やプライバシーをめぐる別のトラブルになるおそれがあり、脅迫への対応として適切とは限りません。

浮気の証拠は加工・削除せず、入手方法も説明できるようにする

相手から脅迫されたとしても、浮気の証拠を加工したり、都合の悪い部分を削除したりしないでください。元のデータ、入手した日時、入手した経緯をできるだけそのまま保管します。

証拠がメッセージや写真の場合は、画面だけでなく、可能であれば元の端末やデータも保管します。第三者のアカウントへ無断でログインした、パスワードを不正に使ったなど、入手方法に問題がある可能性がある場合は、証拠を公開したり相手に見せたりする前に弁護士へ確認してください。

証拠の内容だけでなく、次の事項を時系列で整理すると相談しやすくなります。

  1. いつ、どの手段で脅迫されたか
  2. 相手が具体的に何をすると言ったか
  3. 金銭や面会など、何を要求されたか
  4. 自宅・職場・家族の情報を相手が把握しているか
  5. これまでに訪問、待ち伏せ、暴力、物の破損などがあったか
  6. 手元にあるメッセージ、録音、写真、目撃者などは何か

警察と弁護士には別々の目的で相談する

身の危険や脅迫行為への対応は警察、浮気の証拠の使い方や慰謝料などの法的整理は弁護士に相談するのが基本です。どちらか一方だけでなく、状況に応じて両方へ相談します。

相談先 相談する内容 伝えること
警察 危害を加える脅し、待ち伏せ、押しかけ、金銭要求など 相手の発言、日時、場所、現在の危険性、保存した記録
弁護士 相手への通知、接触を避ける方法、証拠の利用、慰謝料や損害賠償など 脅迫の経緯、浮気の証拠の入手方法、相手との関係、希望する対応

警察へ相談する際は、「浮気の話だから」と遠慮せず、相手の具体的な言葉と危険性を伝えます。相談時に受けた説明や相談先の担当部署も記録しておくと、その後の対応を整理しやすくなります。

状況別に判断する

今すぐ危険がある場合

相手が近くにいる、暴力を予告している、刃物などを示している、家や職場に押しかけている場合は、110番通報を優先します。相手を説得したり、証拠を集めるために近づいたりしないでください。

メッセージだけで脅されている場合

メッセージを保存し、返信を控えたうえで警察や弁護士に相談します。「誰にも言うな」「証拠を消せ」といった要求も含め、相手の言葉を省略せずに残します。

浮気の証拠を公開すると言われた場合

公開を止めるために、金銭や追加の個人情報をすぐ渡さないでください。何を公開すると言っているのか、誰に送ると言っているのか、いつまでに何を要求しているのかを保存し、法的な対応を相談します。

相手が配偶者や交際相手の関係者である場合

当事者間で話し合うと、脅迫や暴力に発展することがあります。配偶者や家族を同席させて相手に会いに行くのではなく、警察や弁護士を通じた連絡を検討してください。

やってはいけない対応

  • 相手を脅し返す
  • 相手の自宅や職場へ押しかける
  • 脅迫の証拠を削除する、編集する、加工する
  • 浮気の証拠や相手の個人情報をSNSで公開する
  • 危険を感じているのに1人で会いに行く
  • 要求に応じれば終わると考えて、送金や個人情報の提供を続ける

脅迫に対抗するつもりの行動が、新たな暴行、名誉やプライバシーの侵害、ストーカー行為などの問題につながることがあります。相手への連絡や証拠の利用に迷う場合は、先に専門家へ確認してください。

浮気の証拠をめぐって脅迫されたら、危険があれば110番、危険が差し迫っていなければ記録を保存して警察と弁護士に相談します。相手と直接決着をつけようとせず、脅迫の内容、要求、日時、証拠の入手経緯を整理することが、次の対応を決める第一歩です。